建築マネジメント塾 受講生インタビュー 2025年2月27日実施

聞くほどに手持ちの情報がつながっていく
お客様の立場からビジネスの切り口が見えてくる

株式会社 乃村工藝社
川上 洋一さん
杉本 渉さん

デザイナーの枠を越え、建築プロデュースを手がける部門へ

株式会社 乃村工藝社 川上 洋一さん 杉本 渉さん

川上さん:弊社では2024年春から建築プロデュース部が立ち上がり、デザイナーの私たちも所属することになりました。元々は内装展示のデザイン・設計・施工を行っている会社ですが、建築プロデュースも手がけられる組織に再編したためです。

杉本さん:今までは与えられた条件に沿ったデザインを提案していましたが、現在はゼロからプロジェクト自体をデザインする立場に変わりました。事業的にも社会的にもメリットが出るよう、お客様と一緒にデザインの前段から考えていくのが大切なプロセスになっています。

川上さん:受講のきっかけは統括する上司が川原さんと知り合いだったからです。仕事の内容が一変するので新しい部のメンバー(10名)で受講しようと話が出ました。私も建築の進め方について良いヒントが得たいと思い、受講を決めました。

杉本さん:私は正直、最初は「大変だな、興味のある回だけ受けたいな」と思っていました。でも結果的には毎回出席して深く考え、自分の仕事を見直す貴重な時間になりました。

建築ビジネスのフレームと、一次情報の重要性を再認識した

杉本さん:私の中で一番しっくり来たのは、第1回の講義で示された「社会の動向を知るならきちんと一次情報をキャッチすべき」というスタンスです。例えば社会や世界情勢の一次情報を精査するとどのような建設や建築の利益が生まれるのか、どのように仕事が回ってくるのか。営業職でなくてもお客様と話す際にはそういう知識を持つべきだと考えていたので、初回のこの話には非常に共感を持ちました。

また、プロジェクトには「ビジネスレイヤー」と「コンストラクションレイヤー」があり、私たちはつい後者のみに目が行きがちです。しかし川原さんの話を聞くと事業を行うお客様の「ビジネスレイヤー」がそもそもの基本であり、かつ最も関心のある部分だと分かります。「何を作るか」以前に「お客様がなぜその事業を必要とするか」を考えることは、今後の私たちにとっても非常に重要なファクターだと気づきました。

受講を重ねて、情報のつながり方と建築の関係が見えてきた

川上さん:私にとっては「かなり大きな話からスタートしたな」という感覚がありました。事前のテキストがあるので、毎回予習しながら受講して理解していった感じです。デザイナーはどうしても「このデザインで一点突破する」という発想になりがちなのですが、その前になぜお客様がそれを求め、複合的にどんな要素が必要なのかを考えなければいけません。受講を重ねるごとにCRE、少子化、地方、学校のような点で知っていた情報が意味を持ってつながり、事業がより立体的に感じられるようになりました。

受講後は「お客様の思い」について以前より積極的に聞けるようになりました。思いを聞いた上で「これを取り込んではどうでしょう」という提案も多少話せるようになったと思います。

受講を重ねて、情報のつながり方と建築の関係が見えてきた

全体像を捉えた上で、お客様のためになる提案ができるように

杉本さん:私も、より全体を見て自分の意見を言えるようになったかもしれません。金額との費用対効果、パーツや建材の必要性など、プロジェクト全体からの提案を考えるようになりました。今まではそれは自分の役割ではないなと思っていたんです。でも受講後は「デザイン」だけでなく「デザインを含めて」お客様に語れるようになってきたと感じます。

川上さん:企画プランナー・プロデューサー・事業者さんなど、どんなポジションの方でもこの塾から得られるものは非常に多いのではないでしょうか。川原さんのポジティブでパワフルな講義には最初圧倒されましたが、そのぶん毎回の密度が濃いのも塾の魅力です。手に入れたテキストもメモも、今後の活動を支えてくれる大切な教科書になると思います。

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